Comment page 2008.9.19 renewal


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きみがぼくを見つけた日
THE TIME TRAVELER'S WIFE    (2009)


 製作総指揮がブラッド・ピットですって。タイムトラベラーのお話です。いえ、原題通りの視点だと、タイムトラベラーの妻になった女性のお話です。なるほどです。彼女クレア(レイチェル・マクアダムス)が とっても素敵でした。
 夫となるヘンリー(エリック・バナ)は、遺伝子異常の病気で 自分の意志ではなく時も場所もランダムにタイムトラベルしてしまいます。彼の一生がほぼ範囲の時間軸ですけどね。UKIUKIから見て素敵な男性か?というのはそうでもないんですけど、観ていくうちに親しみは感じていきました。

 クレアは6歳の時に30代のヘンリーと出会い、彼がタイムトラベルすることを信じました。この時のピュアなクレアとぴったりリンクする感じに大きくなったクレアが存在しています。クレアが20歳のとき、28歳のヘンリーは初めてクレアと出会ったと思ったのですが、実はそれは運命的な再会でした。クレアはヘンリーを想い、この日を待っていたのです。実はヘンリーは時空を超えて何度となくやって来ては、クレアの成長を見守ってきたのでした。
 そう、ヘンリーはタイムトラベルして行った先で、自分の年齢もランダムなんです。ヘンリーが6歳の時、母の運転する車に乗っていて事故に合い、自分はその瞬間タイムトラベルしたので生き残りましたが母は死亡しました。あるとき、大人のヘンリーが、電車の中で自分が3歳の時の母親に出会い言葉を交わします。UKIUKIはこのシーンで涙が溢れちゃいました。

 なんとも不思議で、複雑なんですけど、そもそも遺伝子異常ってことにしちゃうし 理屈や辻褄を合わせることに縛られずに作られているからこその良さを感じました。ただし、過去も未来も変えられない!というタイムトラベルのルールはきちんと守られてます。それに、当然服などは残し身体だけが移動するというところも曖昧にしていません。それがけっこうヘンリーには大変なんです。そして非現実的な物語の世界で、現実を過ぎらせて観てしまう部分でもあります。それにUKIUKIはわりとツッコミ所はことごとく無視して観ちゃうタイプですけど、どうしてもヘンリーは仕事をたぶん全くしてない(できない)のに・・というところに違和感がありました。

 さて、二人は様々な問題を乗り越えながら絆を深めていって、結ばれて、諦めかけた愛の結晶も誕生し、それでも運命は変えられず、新たな宿命も・・・。ヘンリーがクレアに「待ち続ける人生はやめるんだ」と生涯何度も口にしてたのが、印象に残りました。とても切なくて、でもとっても温かい愛につつまれていく素敵なラブストーリーでした。タイムトラベルがコントロールできるかも・・・という可能性に救われる思いが、余韻として残りました。(Comment2011.1.10)