不倫相手との結婚を望むものの、妻が傷つくのを思うと離婚を言い出せず、それならいっそ毒殺しようと思い立った すこぶる真剣に身勝手な中年男ハリー・アレン（クリス・クーパー）と、妻パット・アレン（パトリシア・クラークソン）と愛人ケイ（レイチェル・マクアダムス）と そして不倫を打ち明けられた彼の親友リチャード（ピアース・ブロスナン）らも巻き込んでの物語です。

　落ち着いた上品さと深刻な空気が漂う展開でありながら、んっ・・これって何気にコメディやん！！ いえね、みんなそれぞれに人の気持ちをすご〜く思いやりながら、あれれ〜やってることは自分の都合なわけですよ。まぁハリーがリチャードに ケイがどんなに素敵な女性かを知って欲しいからと会いに行ってやってくれと頼むなんて、そんなぁ〜・・先が読めてしまうというもんです。でもそのときのリチャードは誠実だったんですけど、考えてみたら二人はフリーですもんね。そのカードをいつどんなふうに切るかというタイミングがポイントな物語です。ハリーの毒殺実行力とそのbefore＆afterにも注目です。パットの裏悪女っぷりが笑えました。あの発作は、ハリーに向けられた不信感からのようでいて 実は自分の身に覚えがあったからの不安感も手伝ったのでしょうか。だいたい不倫話なんておもしろくもないし、という基本 興味あんまり無いUKIUKIは、なにげなく録画して観かけてこれがそうだと認識したときには 時間の無駄か〜 やめようか・・と思ったものの、キャスティングにつられて、しょうもない不倫話で終わるのか？そうでもないかも〜という期待で観続けてしまったところ、ブラックな可笑しさに引き込まれていきました。

　ラストは ちょっと無理やりお見事！っていうか、愛とは不思議なモンね〜♪ 何が幸せで何が不幸なのか人生っておもしろいね〜♪という 幸せな空気を充満させてくれました。終わりよければ全て良し！？ということで、意外にも楽しめてしまいました〜。但し、隣で眠る伴侶の秘めたる本心は誰にも分からない（怖〜っ）、という余韻を残して。。。 （Comment2010.3.1）