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K-PAX〜光の旅人〜


 自分は琴座の辺りにあるK-PAX星から来た異星人だという男プロート(ケビン・スペイシー)が、精神科医のマーク・パウエル(ジェフ・ブリッジス)の元に回されてきた。

 プロートは人間たちの営みを実に客観的に見ています。彼は宇宙物理学者が未だ研究中の琴座近くの宇宙の謎を解き明かし、マークにはそして私にもプロートがくだらない妄想を語っているとは思えない不思議な存在になっていきます。そして誰とでも心を通わせ、マークの患者たちも彼と触れ合う中で症状の改善が見られるようになります。風変わりな言動を見せるプロートに対しマークが誠実に接しているので、風変わりな作品なのに落ち着いて観ることができて良かったです。
 彼は本当に異星人か、いやそんなはずはないという想いが交錯する中、後半サスペンス的な緊張感も織り交ぜ、マークがプロートの真実を捜し求めます。

 SFファンタジーからサスペンス、そしてラストの展開には唖然としましたしヒューマン・ドラマとしての余韻が残る作品でした。
 後から考えると、どうして??なのってところがいっぱいあるのですが気にしないことにして、私好みの雰囲気を楽しんだのでした。