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陽だまりのグラウンド


 キアヌ・リーブスのスポーツものというだけで内容についてはほとんど知らずに邦題からのイメージで観はじめたら、そのスタートが借金を抱えたコナー・オニール(キアヌ・リーブス)のいざこざで、とても爽やかとは言えない始まりでしたから、かえって興味がわいてきました。借金返済に追われるコナーは毎週500ドルで少年野球チームのコーチに雇われます。

 治安の悪いルーミス地区の子供たち。物取りにビクビクしながら道を歩き、父親は戻ってこない人、家の中でも銃撃の流れ弾から身を隠さないといけない・・・、厳しい現実の中で生きる彼らの唯一の楽しみがベースボールなのでしょう。ちょっと乱暴だけど自分を主張する強さがあって、ゲームになればひとつになれるし、明るく前向きでなんともいいんです。
 コナーはしかたなく始めたコーチだったけど、彼らに出会い、彼らの先生エリザベスに出会い、彼らがベースボールを楽しめるように力を尽くします。そんな彼の気持ちを感じて慕う子供たちは、逆にコナーを力づけ、彼の生き方が変わってきます。
 ラストは悲しみと感動の涙で、期待以上の良さがありました。