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生きてこそ


 1972年、南米の大学ラグビーチームが遠征中に飛行機が墜落して、アンデス山中で遭難する。そのうち捜索が打ち切られたことを知り絶望する生存者達が、励ましあい生き延びる術を模索し葛藤する。

 墜落シーンからその後の展開まで、こんなことって!これは無理があるでしょう・・・こんなふうになるかしらと思われることが続くのですが、じつはこれ現実に起こった物語だそうです。
 だとすると、すごいです! 多くの仲間や家族が死んでいくのに直面し、残された者たちがどう生き延びるのか。冒頭に「自分だったらどうしたか?と考えるのは無意味だ。その場に居合わせなければわからない。」と釘を刺されますが、全くその通りだと思いました。しかし、彼らの友情や、絶望感に負けずに生きようとした行動には感動することができます。生を捨てないことが、生き残った者の務めだと感じました。
 彼らはその後きっと一生懸命生きていらしたと想像します。先日TVニュースで彼らが30年ぶりに当時と同じ飛行コースを飛んだと報じていました。

 イーサン・ホーク出演作ということで、ずっと気になっていた作品です。生き延びるきっかけを与えたのにもかかわらず自らは迷い、徐々にみんなを生還させることへの強い責任感を持つようになるナンド役を演じていました。抑えた演技でしたが良かったです。